[読書記録] Clean Agile 1. Introduction to Agile

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ボブおじさんの新作、『Clean Agile』が刊行されていたので、すぐさまポチッと購入。
本当はペーパーブックが欲しかったのだけど、取り寄せに最大3ヶ月となっていたのでKindle版を購入した。

とりあえずざーっと一通り読んで、二周目に入ったところ。記憶と理解を深めるために、1章ずつまとめと感想を残そう。

アジャイルマニフェストの採択から20年近くがたった今、今一度アジャイルの原点に立ち返ろうというのがこの本の主要なテーマとなっている。時間を経てアジャイルはメインストリームとなったけれど、その間に商業的なものが付着したり、プロセス面が強調されてアジャイルという言葉が独り歩きしたり、いろいろ負の面も見え始めているというアンチテーゼ的な主張も見え隠れする。
Ron Jeffriesが、開発者は”Agile”を捨てるべきと発言」というInfoQの記事もあるように、アジャイルの重鎮たちが今危機感を感じているということなのだろうか。

1章は『アジャイルへの導入』ということで、アジャイルの歴史の振り返りと、アジャイルって要するになんだっけというオーバービューが書かれている。ご存知のとおり2001年の2月、アメリカはユタ州スノーバードのザロッジスキーリゾートにライトウェイトなソフトウェア開発プロセスを推進する17人の著名な人達が集まって議論が行われて、アジャイルマニフェストが採択されるに至った。

XP関連のフォーラムの後に、ボブおじさんことロバート・C・マーティンとマーティン・ファウラーという二人のファウラーたんによって企画されたのが軽量プロセスサミットで、同じようなことを考えていたアリスター・コーバーンのリストと合わせて招待リストが作成され、集まったのがその17人なのだか。

歴史的な経緯に触れたあと、典型的なウォーターフォールプロジェクトの様子が(やや誇張された)ストーリー仕立てで紹介され、よりよいアプローチとしてのアジャイルの概要が説明される流れとなっている。イテレーション・ゼロでストーリーの収集や仮の見積もり、計画づくりがなされて、イテレーションを回すたびにチームのベロシティの推移や、タスクの残量(見積もりストーリーポイントの総量)が可視化されていく。

重要なのは、アジャイルはリアルデータに基づいて適応していく、フィードバック駆動の開発のやり方だということ。ボブおじさんは次のように言っている:

This loss of hope is a major goal of Agile. We practice Agile in order to destroy hope before that hope can kill the project.

希望の喪失がアジャイルの主要な目的であり、希望がプロジェクトを殺してしまう前にそれを打ち砕くためにアジャイルを実践するのだ、と。

それまでのプロセス(ウォーターフォール)はプロジェクトを開始する時点で完璧な計画を立てられて、その計画通りに要求分析、設計、実装、テストといった各工程を進められるという希望(的観測)に成り立っているが、そんなものはまやかしなんだと。それができないから、1、2週間のイテレーション毎にリアルデータを集めて、それに基づいて判断をするのがマネジメントなんだ。

世の中にはいろいろなアジャイルプロセスがあるけれど(今だとScrumとXPが主流)、XPのプラクティスこそが、余計なものが入っていない、純度の高いアジャイルであるとボブおじさんは言っている。そしてそれらのプラクティスはロン・ジェフリーズの描いた The Circle of Life という図によくまとめられている。

FIGURE 2 XP Practices and the Circle of Life
https://www.semanticscholar.org/paper/Extreme-Programming-and-Agile-Software-Development-Lindstrom-Jeffries/98b282602e6406378faf8c400c86bf46eae1d523 より

次は2章『The Reasons for Agile』。

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